砂壁・土壁の塗り方
築年数が古い住宅では、和室や玄関、階段などに砂壁や土壁が使われている場合が多く見受けられます。
劣化した砂壁や土壁を補修するには一度すべて剥がさないといけないと思われがちですが、「ボロボロと崩れてくる砂を固めてから塗装する」という方法があります。この方法であればDIYでも十分劣化した砂壁をきれいに蘇らせることができます。
このページでは初めての方にもわかりやすく、砂壁の塗り方をご紹介します。
用意するもの
タカラ塗料オリジナルカラー 内部用水性塗料
含浸シーラー
塗料を小分けする容器
刷毛
ローラー(中長毛7インチ) 2本(含浸シーラー用と水性塗料用を用意する)
マスキングテープ
マスカー
シート類
使い捨て手袋
▶塗料の必要量の求め方については「
塗れる面積」をご覧ください。
ふすまを塗る手順
- 塗装前に行うこと
- 塗装中に行うこと
- 塗装後に行うこと
塗装前に行うこと
下準備<コーキング>

柱との隙間がある場合はコーキング剤で埋めます。隙間に沿ってコーキング剤を出した後、指やヘラで平らになるように伸ばします。コーキング剤は「塗装ができる」と明記してあるものを使用してください。
下準備<掃除>

砂壁についたホコリを雑巾やハタキを使って落とします。
マスキングテープで養生

塗らない部分にマスキングテープを貼って保護します。この作業を「養生(ようじょう)」といいます。コンセントなどの細かい部分も塗料が付かないように養生します。
マスカーで養生

床や窓、ドアなどの広い範囲は布テープとビニールが一緒になった「マスカー」を使うと便利です。マスカーはマスキングテープの上から貼り、ビニールを広げて塗らない場所を覆います。
含浸シーラーを下塗りする

砂壁を固める効果のある含浸シーラーを下塗りします。砂壁や土壁など染み込みやすい面に塗る場合は、2倍程度の容量が必要となります。
よくかき混ぜ別容器に移し、垂れないように少しずつ塗り広げます。塗り残しがないようにしっかり塗りましょう。塗装後、一晩乾かします。
含浸シーラーはこちら >>
塗装中に行うこと
塗料の準備

フタが閉まっていることを確認し、容器を振って塗料をかき混ぜます。
缶を開けるときは、ヘラやマイナスドライバーなどを使い、缶を回しながら少しずつフタをこじ開けます。 ポリ容器を開けるときは、フタのフチの部分を全てめくり上げて開けます。
フタが開いたら中の塗料をよくかき混ぜ、塗りやすいように別容器に移します。
少し塗ってみて塗りにくい場合は塗料に対して5〜10%の水で薄めます。
1回目の塗装 細かい部分を刷毛で塗る

刷毛を使って壁の隅やコンセントの周りなど、ローラーでは塗りづらい細かい部分を先に塗っておきます。
広い部分をローラーで塗る

広い面はローラーで塗ります。
1回目の塗装ではムラを気にせずうすく塗り広げていき、全体が塗れたら乾かします。 乾燥の目安は手で触っても塗料がつかなくなる程度です。
家具や床などに塗料がついてしまった場合は、すぐに水で濡らした布などでふきとります。
2回目の塗装

1回目の塗装のうすい部分やムラになっている部分を中心に、ていねいに塗り重ねます。
特に白っぽい色や黄色、赤などは透けやすいので2回塗りでもムラが残る場合があります。その場合は2回以上塗り重ねます。
塗装後に行うこと
養生を剥がす

塗料が半乾きのうちにマスキングテープを剥がします。剥がしづらい時はカッターで切り目を入れるときれいに剥がせます。
塗り残しなどがあれば小筆を使って修正し、しっかりと乾燥させます。
完成

シミや汚れが目立って古めかしい印象だった和室が、砂壁を塗り替えるだけでスタイリッシュな空間に変わりました。
使用色:
タカラ塗料オリジナルカラー 内部用水性 フレンチグレー
塗り方は動画でもご紹介しております
商品について
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